放送番組審議会
 
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第392回 テレビ信州放送番組審議会(概要)
■日 時■ 令和3年1月28日(木)
■場 所■ テレビ信州 本社(長野市)(Web参加の委員も)
■出席委員■ 石川 利江 委員長、上田 秀洋 副委員長、加藤 修 委員、河村 洋 委員、佐藤 淳 委員、関 由美江 委員、長谷川 敬子 委員、松田 正巳 委員、柳澤 勝久 委員
■議 題■ 【合評番組】
チャンネル4「「黄葉」伍朗ちゃんがいる教室」
令和3年1月9日(土)9:30~10:25放送

【番組内容】
テレビ信州・松本深志高校放送委員会 共同制作。
松本深志高校を1976年3月に卒業した28回生の8組は、「伍朗ちゃん」と呼ぶかつての担任と年1度、ホームルームを開いている。その心の交流を描いた。

【主な意見】

・番組タイトルの「『黄葉』伍朗ちゃんがいる教室」だけでは、どんな番組かわかりにくいと思う。

・松本深志高校を1976年に卒業した28回生の8組は、担任の山本伍朗先生の70歳、古希の祝いを機会に卒業後のホームルームを復活させるところから番組は始まります。「過去を振り返るのではなく、未来を切り開くために復活したい」と先生が言われています。生徒は、先生の話す哲学の話に「高校生の頃、先生の言っていることがよくわからなかった」と言いながらも、年を経てまた先生の話を聞こうとするのは、やはり先生の魅力だと思いました。

・一人の高校教師、生徒から「伍朗ちゃん」と呼ばれている山本伍朗先生の存在が生徒一人一人への人生にいかに大きくかかわっているのかということを番組を通して感じました。先生が生徒に伝えた言葉がそれぞれ素敵な言葉だと思いました。

・松本深志高校放送委員会は、2004年の第1回目のホームルームから番組を制作し、2019年には、映像祭の高校生部門で優秀賞を受賞しましたが、その内容から、全国の高校生にホームルームのあり方を問うことができたと思います。放送委員会の担当者が、「今のホームルームは、連絡が主で、自分の考えや将来を話し合える場になっていない」と危機感を訴えていました。できたら、現役高校生がどんな感想を持ったか、番組の中で聞くことができれば良かったと思います。

・2004年から2020年の最後の「遺言」のホームルームまで、「伍朗ちゃん」と松本深志高校28回生8組のホームルームの記録が全体に流れていましたが、最後の「遺言」のホームルームの場面は何度見ても涙が出てしまいます。伍朗ちゃんが語った「いいクラスに恵まれた。私は幸せ者である。私が見ているものが全て、私だけが真理と相会うことができる自由である」という言葉の中に生徒の皆さんへの温かい思いが溢れていると感じました。

・深志高校の放送委員会が作った「ホームルーム」の番組とテレビ信州がプロの目で掘り下げた「ホームルーム」がうまく融合した番組になり良かったと思います。