伊東 秀一

03/23 「かみ」って何だろ?

 前日との気温差が10℃近い日もある弥生3月。
このまま順調に春本番、とは思えないこの頃です。


【水溜まりと夕空/長野市・若里公園で】

 前回ちょっとふれた「かみゆき=上雪」という言葉の話。
長野県外から来た方は「なに、それ?」と思われるのでは。
これ、信州独特の呼び方なのです。私なんぞは子供の頃から
父母も祖父母も近所のおじちゃんおばちゃんも口にするのを
日常的に耳にしていたものです。
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 長野県中部から南部にかけて、晩冬から春にかけて降る
湿り雪のことを「かみゆき」と呼ぶのですが、
この「かみ」の語源が諸説あり面白いのです。
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・上方(かみがた=関西)に近い方に降るからという説。
・春の雪をもたらす南岸低気圧が、関東に近い=上り方面に
 位置するからという説。

 さらに「かみ=上」が意味するものを紐解いていくと、
・かみ=江戸時代に京都とその周辺を指した呼び名で
  広い意味では大坂(当時の表記)を含む呼称とのこと。
・そもそも皇居のある方角を「かみ」と呼んだという説。
 ただし京都を「かみ」とは呼んだが、皇居移転後の東京を
「かみ」とは呼ばないのだとか。
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 言葉の歴史の奥深さと難しさを改めて感じます。
調べ始めたのですが、きりがなくなってきました、はい。

※参考文献:「大辞泉」小学館 
      「大辞林」三省堂
      「広辞苑」「岩波国語辞典」ともに岩波書店
                  ほか国語辞典各種
      「長野県百科事典」(信濃毎日新聞社)