伊東 秀一

04/15 川と道と暮らし

 写真左手に瓦屋根の街並み、右手には抜井川(ぬくいがわ)が流れる。
その真ん中を画面奥に延びているのが集落の生活道路。
車同士がすれ違うのがやっとだが、実はかつては国道だった。
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 台風水害から半年がたった南佐久郡佐久穂町大日向を訪ねた。
3か月ぶりの訪問。ひっそりしていた1月と、風景は変わっていた。
濁流で流れてきた大量の土砂と岩に覆われた川の中では
何台もの重機が音を立てていた。
 崩れ落ちた護岸を固め、厚く積もった川底の土砂をさらい、
両岸に広がる田圃や畑に水を引く。
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「もう4月も半ば。水を張らないと田植えが間に合いません」
川沿いの住民や町の担当者も、気持ちは急いている。
大日向の生活は、常に川とともにあったという。
春の植え付けも、夏の川釣りも、秋の収穫も、抜井川あってこそ。
だが、あちこちで破損した農業用水の復旧は始まったばかりだ。
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 暖冬で雪がなかったぶん、水量が少ないのが気掛かりだという。
動き出した佐久穂町の春は、明後日17日の「news every.」で。