伊東 秀一

11/12 記者たちの1か月

 「他人の生活に土足で踏み込んでるような気がします」
 「声を掛けるのが申し訳ないと思ってしまって」        
被災地を歩いてきた記者やアナウンサーが、
夜の報道デスクでぽつんと口にするのを何度か聞いた。


【水害取材で訪れた上田市下之郷からの夕暮れ】

一方で、カメラを向けると溢れるような思いのたけを
一気に話してくれる方もおられる。
 「申し訳ありません、大変な時に」
 「いや、取材してもらわなきゃ私らのしんどさは誰にも分からんもの」
先日訪ねた長野市北部の住宅地。足首まで泥が積もった玄関で、
70代の女性は目に溜めた涙を懸命にこらえておられた。
           ✤
私自身を含め、連日現地を歩いてきた取材者は
おそらく全員が日々迷いの連続だったはずである。
それでも伝えなければ埋もれてしまう事実や思いがある。
この1か月間、局の廊下には泥まみれのゴム長靴が並ぶ。
           ✤
鈴木恵理香、齋藤沙弥香、厚芝智行・・・・・・。
若い伝え手たちが仕事の中で、日常生活の中で
体験し、思い、考えた事どもを最近のブログに綴っている。
取材者たちのこの1か月、お時間がゆるせば是非読んでやって頂きたい。