
「保津川転覆事故」行方不明の船頭の遺体発見 父親も川下り中に死亡…
28日、「保津川下り」中に起きた転覆事故で行方不明となっていた船頭の関雅有さん(40)が30日、遺体で見つかりました。「保津川遊船企業組合」によると、関さんの父親も「保津川下り」の船頭で8年前に船から転落して亡くなっていました。 ◇ 「保津川下り」中に起きた事故で行方不明となっていた関さんは、船頭歴19年のベテランでしたが、30日、遺体で発見されました。 事故直後の様子を後ろの船の乗客が撮影していました。 後ろの船の乗客 「人がいる!人がいる!」 28日、この事故で船の1番前にいた船頭の田中三郎さん(51)が死亡しました。行方不明になっていた関さんは30日、転覆した場所から400メートルほど離れた下流で沈んでいるところをダイバーに発見されました。救命具を身に着けていましたが、膨らんでいない状態だったということです。 ◇ 30日午後7時半すぎ、京都・亀岡市で「保津川遊船企業組合」が会見を開きました。 保津川遊船企業組合 豊田 知八 代表理事 「働き者、運動神経が良くて瞬発力ある。若い年代だけど、長いキャリア。信頼されていた船頭」 関さんは4人の船頭のなかで、「かい」を引く漕ぎ手の役割でした。後ろにいた船頭が操船ミスをして川に落ちた時、関さんは代わりにかじを引くべく後ろへ向かいましたが、船は航路を外れて岩にぶつかり、転覆したといいます。 この時、関さんの様子を見ていた船頭は組合の聞き取りに「(関さんが)一生懸命かじを直そうと作業していた。最後まで一生懸命やり続けて、(船を)立て直そうと(していた)」と話したといいます。 組合によると、関さんの父親も「保津川下り」の船頭で、その父親も、8年前に船から転落して亡くなっていました。 保津川遊船企業組合 豊田 知八 代表理事 「(関さんの)ご家族にも会わせていただいて、その時のことを思い出すことがありました。親子で保津川で(事故に)なったのが、本当に何とも言葉が出ない 」 運輸安全委員会の調査官は、今後、関係者の話を聞くなどして詳しい原因を調べるとしています。 (3月30日放送『news zero』より)
京都
2023.03.31 01:31