放送番組審議会
 
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第438回 テレビ信州放送番組審議会(概要)
■日 時■ 令和7年9月25日(木)
■場 所■ テレビ信州 本社(長野市)
■出席委員■ 石川 利江 委員長、松田 正巳 副委員長、北市 治史 委員、金田一 真澄 委員、中津 智夫 委員、長谷川 敬子 委員、柳澤 勝久 委員、関 由美江 委員
■欠席委員■ 下大薗 浩 委員
■議 題■ 【合評番組】
テレビ信州開局45周年特別番組「山と海からの伝言 信州と沖縄の戦後80年」
令和7年8月23日(土)16:00~16:55放送

【番組内容】
80年前、住民を巻き込んだ上陸戦が行われた沖縄では、1300人を超す長野県関係者も犠牲となりました。
当時、洞窟内の野戦病院で「ふじ学徒隊」と呼ばれる女学生の部隊が活動していました。
負傷した日本兵を治療する医療看護部隊です。
隊長をつとめた小池勇助軍医は佐久市の出身。
戦況が悪化すると、軍医は「生きて、親元に帰りなさい」と言い遺し、女学生の人を解き、自ら命を絶ちました。
その行動の背景に何があったのか、関係者の証言から沖縄戦の一断面を描きました。

【主な意見】

・沖縄戦と長野県につながりがあったことを始め長野県出身者の多くが沖縄戦で亡くなられたということも初めて知りました。大変勉強になる番組でした。

・戦地から届いた手紙とか、母子手帳や死亡告知書といった貴重な資料が紹介されていました。実際にその時代を生きた人やその時代にあったことに思いを馳せることができました。

・ふじ学徒隊に「生きろ」と言ったように命を大切にした信州出身の軍人がいたということに長野県民として誇りを感じました。

・小池軍医の言動について「単なる美談」としてはいけないという話がありました。歴史を正確に伝えるという点においてはその通りだと思いましたが、こういう方がいたということは立派だったというふうに思いました。

・高校生へのインタビューで「何とかしなければ、また戦争になるかもしれない」とありました。その「なんとか」を具体的に示してあげることが、大人たちの役割ではないかと思いました。

・戦後80年が経過した今、戦争という大きな犠牲の上で希望が持てる素晴らしいことが起きているといった未来志向の建設的な話も必要なるのではないかと思いました。