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「日本一安全安心な信州を目指して」鈴木達也県警本部長に聞く 増加する高齢者の交通事故・電話でお金詐欺被害 防止対策は…

特集はシリーズ、「新たなトップに聞く」です。16日は、県警本部長に着任した鈴木達也さんです。県内の増加傾向の高齢者による交通事故や電話でお金詐欺の被害。その防止対策とは…。 県警 鈴木達也本部長 「長野県警察としては県民とともにある力強く温かい警察、日本一安全安心な信州を目指してと、こういった長野県警察を、運営指針を定めています」 4月、県警本部長に着任した鈴木達也さんです。東京都出身の53歳で東京大学法学部を卒業後、警察庁に入庁。 2011年には県警の警務部長を務めました。 県警 鈴木達也本部長 「県警では高齢者の交通事故、発生状況を踏まえまして、高齢者の交通事故防止を“最重点”と位置づけ、運転者・自転車利用者・歩行者それぞれの立場で安全な交通行動が実践されるよう諸対策を推進していきます」 長寿県、信州ならではの“高齢者による交通事故”を課題の一つに挙げています。 4月19日、長野市松代町の市道で76歳の女性が運転する普通乗用車と、75歳の男性が乗った原付バイクが衝突する事故がありました。高齢者同士による事故。原付バイクの男性は…。 原付バイクの男性(75) 「何で出るんだよっという相手に対しての気持ちが強いですねやっぱり。どっちかが決められたルールを守らなければ、そういうこと(事故)になっちゃう」 事故は、男性が道路の左側を原付バイクで直進していたところ、突然、左の駐車場から出てきた普通乗用車が原付バイクの左側面に衝突したものです。 原付バイクの男性(75) 「肩甲骨の骨折とそれから肋骨に2カ所の骨折。腕が上がらないんですよ。痛くて。「肩ね、これが(限界)。(痛くて)なかなか上がらないんですね」 県警によりますと、65歳以上の高齢者が関係した交通事故は去年1年間で「2096件」と、おととしと比べて「141件」増えているということです。 県警 鈴木達也本部長 「高齢者の特性を踏まえた安全運転指導、参加体験実践型の交通安全教育。安全な歩行や反射材着用などの啓発を実施していきます」 ※ゲートボール場 後を絶たない電話でお金詐欺の被害も課題の一つです。去年、自宅に不審な電話がかかってきたという長野市の石坂昭夫さん。 石坂昭夫さん(82歳) 「息子が喉の手術をして今病院にいるんだけど声が出ないから本人が出られないけどと言って(病院の先生から)電話が来てさ。病院だからよろしくお願いしますって言っちゃたよ。(そのときお金の話は?)そのときはなかった。そしたら翌日また俺がいないときに電話がかかってきたらしいな」 石坂さんは家族に相談したところ、息子が手術をしたという事実はなく詐欺と気づいたということです。 県警によりますと、去年1年間の電話でお金詐欺の被害額は、前の年をおよそ4億2000万円上回る9億8000万円余りでした。年々、手口も巧妙化しています。 県警 鈴木達也本部長 「固定電話の架電をきっかけとして行われる手口が多いことからAIを活用した電話対策や国際電話不取扱センターへの申し込みの推奨など各種電話対策を継続して推進していきます」 高齢者の交通事故に、電話でお金詐欺の被害。高齢者の自宅を訪れるなどして、啓発活動や対策をより一層、強化していく考えです。 そして、去年5月25日に中野市江部で近くに住む女性2人と警察官2人が殺害された事件から間もなく1年…。散歩仲間だった女性2人は刃物で刺され、パトカーで現場に駆け付けた警察官2人は猟銃で発砲されるなどして亡くなりました。 県警 鈴木達也本部長 「地域警察官は事件・事故が発生したときに、いち早く現場に駆け付ける一方、必ずしもその状況を正確に把握できないという場合もあることから常に危機意識を持ってあらゆる事態を想定した訓練を行い、殉職・受傷事案を絶無すべく努めて参ります」

5月16日 22:14