2006年度の取り組み
 
武蔵工業大学第二高等学校 情報マルチメディア科
武蔵工業第二高等学校『情報マルチメディア科』の「マルチメディア応用(MM応用)」という教科は、生徒が班ごとにテーマを決め、映像作品を作る、という授業です。
この授業は、2002年から武蔵工業大学第二高等学校とテレビ信州が授業連携をして行っています。
完成後は、クラスの中から1つの班の作品を選び、テレビ信州の番組で放送します。
4月から始まったこの授業には、テレビ信州からもスタッフが参加しました。
【これまでの流れ】
4月~6月   クラス内で8班に分かれて、去年行った修学旅行の映像を編集し、その成果をクラス内で発表しました。
7月~ 班替えをし、カメラの使い方の練習や、企画書を作成して、番組作りが始まりました。
安全上に配慮して番組作りは、「学校近辺で」という条件だけ与えられ、細かいテーマは生徒がそれぞれの班で考えました。
【授業内容】
『マルチメディア応用(MM応用)』(金曜日 1~3時間目)
企画から撮影、編集、全ての作業を生徒自身が行う中で、メディア・リテラシーを学んでいきます。
【対象生徒】
武蔵工業大学第二高等学校 情報マルチメディア科 3年生 21名
9月22日(金) (場所:情報マルチメディア科教室)
【撮影テーマ】
A班 『大門商店街』
B班 『My Bland~授業紹介~』
C班 『健康』
E班 『持田前校長先生』
F班 『新しくなったテニスコート』
G班 『保育園の昼食』
進行は、取材先の都合もあるため、全員で同じことを進めるのではなく、班ごとに行います。
前回撮影した映像をパソコンに取り込む班、事前に撮影に行く約束をしてあった場所に取材に行く班、内容について話し合う班、次回行く取材の申し込みを電話でする班等、それぞれのスケジュールで活動しました。
今回撮影に出かけたE班は、カメラマン、インタビュアーに分かれ、撮影テーマである前校長先生のお宅で、インタビューと撮影をしました。
毎年この授業の作品を楽しみに見ているという持田前校長先生。
快くインタビューに応じてくださいました。
映像キャプチャーの仕方を確認 取材先への電話内容を確認
映像キャプチャーの
仕方を確認
取材先への
電話内容を確認
前校長先生宅で撮影 前校長先生にインタビューするE班の生徒
前校長先生宅で撮影 前校長先生にインタビューする
E班の生徒
10月13日(金) (場所:情報マルチメディア科教室)
最初に、先生から「街頭アンケート・インタビューの実施」についての説明がありました。
その後、前回の授業に引き続き、班ごとの番組制作を進めていきました。
前回撮影した映像をキャプチャして編集する班、インタビューに出かける班、 構成を練る班等、それぞれに行動しました。
A班 『大門商店街』
  考えた構成をもとに、学校の先生にインタビューしていきました。
授業中だったため、先生が職員室にいなかったり、見つからなかったりと、最初はなかなかインタビューできませんでしたが、数人の先生に協力してもらい、なんとか撮影をすることができました。
B班 『My bland』
  構成やインタビュー内容をじっくり考え、話し合いました。
以前撮影したことの反省をもとに、どうやって'My bland'を紹介するのか、ということ等を考えました。
C班 『健康』
  健康に関するインタビューを撮るため、市内へカメラを持って出かけました。
しかし、市民の方に解答のご協力は頂けたものの、撮影はさせてもらえないことが多く、なかなか思うように進みませんでした。
また後日、もう一度インタビューに出かけるようです。
E班 『持田前校長先生』
  前回撮影した映像をキャプチャしました。
映像を確認しながら、その部分の必要の有無を考えたり、撮り足すべき映像について話し合ったりしました。
F班 『新しくなったテニスコート』
  教育委員会のスポーツ振興課の課長さんや、テニスコート、またその利用者にインタビューしたものをキャプチャし、インタビュー内容の書き取りやどの映像が必要か、ということを話し合いました。
G班 『保育園の昼食』から変更し、企画詳細考案中
「アンケート・インタビューの実施」については、行う際の注意点や考えておかなくていけないこと等の説明を受けました。
班ごとの作業時には、それぞれの役割分担を、お互い助け合いながらしっかりこなしていました。
インタビューする時や了解の電話をする時は、言葉遣いも丁寧に、失礼のないように行っていました。
どの映像を使うのか話し合い中 学校の先生にインタビュー 映像をキャプチャして内容確認
どの映像を使うのか
話し合い中
学校の先生に
インタビュー
映像をキャプチャして
内容確認
10月20日(金) (場所:情報マルチメディア科教室)
班ごとに、番組制作を続けました。
撮影が終了し、パソコンにキャプチャして、編集を始める班が増えてきました。
調査に信頼性を持たせるために、一人でも多くの意見を聞こうと、街頭アンケートを続ける班もありました。

今回は、授業開始当初から指導しているテレビ信州の報道記者とカメラマンが、街頭アンケートと撮影をする班に同行し、生徒達はアンケートについて、またカメラの具体的な撮り方についてのアドバイスを受けました。
同時に、生徒が街頭アンケートと撮影をする様子を、テレビ信州側が取材し、インタビューも行ないました。
A班 『大門商店街』
  街頭アンケートを行ないました。
前回校内でアンケート&インタビューをした時も、協力を断られることが少しありましたが、今回はそれ以上に多く、苦労していました。
商店街の様子を撮影する際には、カメラマンからカメラの使い方について指導を受けました。
この様子は、テレビ信州スタッフが同行し、インタビュー、撮影をしました。
B班 『My bland』
  撮影の計画をたてました。
自分達の授業を扱うテーマのため、授業風景の撮影が必要になります。
今回の計画に基づき、後日撮影にでかけます。
C班 『健康』
  以前撮影したものをキャプチャーして、撮影内容の確認をしました。
その映像をどのように組み立て、編集していくかを、今後考えていきます。
E班 『持田前校長先生』
  前校長先生をインタビューした素材の中から、どの映像が必要か・不必要か、ということを考えました。
10分程撮影されたインタビューの中から、どの部分を使うのかを、これからさらに選択していきます。
F班 『新しくなったテニスコート』
  キャプチャーした映像を編集中です。
どの映像を、どのようにつなげていくかが課題になります。
G班 『企画検討中』
編集作業では、「どの部分を使うのか」、「どの部分を削るのか」という点で悩んでいました。
テレビ局のカメラマンから指導を受けた班は、今までになかったアングルでの撮影もしていました。
パソコンで編集作業 報道記者からアンケートについて指導を受けました
パソコンで編集作業 報道記者からアンケート
について指導を受けました
市民にインタビュー 撮影方法の指導を受けました
市民にインタビュー 撮影方法の指導を
受けました
11月10日(金) (場所:情報マルチメディア科教室)
引き続き班ごとに映像作品の制作をすすめました。
今回も、テレビ信州の報道記者とカメラマンが、バックアップしました。
A班 『大門商店街』
  授業が休みだったこの2週間に、アンケートを実施し、今日はその集計をしました。
また、映像のパソコンへの取り込みをして、編集を始めました。
B班 『My bland』
  以前撮影した映像を編集し、できあがった部分にタイトルやBGMを入れました。
そして、今後必要な撮影やナレーションについて考えました。
C班 『健康』
  以前実施したアンケートを集計し、グラフをつくりました。
このグラフは、映像作品の中で使われるようです。
さらに、作品の構成についても考えました。
E班 『持田前校長先生』
  撮影した映像を編集しました。どの部分を使うのかを、悩みながら考えました。
絵コンテを書いて番組全体の構成につても考えていました。
F班 『新しくなったテニスコート』
  編集作業をしました。映像をどの様につなげるのか考えました。
また、映像に合わせてナレーションをどのように入れるのか検討しました。
ナレーションは「5W1H(何、誰、いつ、どこで、どうやって、どのように)」を意識するように等、アドバイスを受けました。
アドバイスを受けながら編集作業 構成とナレーションを考える
アドバイスを受けながら
編集作業
構成とナレーションを考える
11月17日(金) (場所:情報マルチメディア科教室)
授業回数も残り少なくなり、各班の作業も大詰めになってきました。
A班 『大門商店街』
  撮影した映像を並べ、編集しました。
さらに細かく編集するため、ナレーションの再構成もしました。
B班 『My bland』
  映像の前半ができたので、その部分に入れるナレーションの録音を始めました。
声の大きさなど大変なところもありましたが、途中まで録り終わりました。
C班 『健康』
  今後の進行について、計画をたてました。
E班 『持田前校長先生』
  インタビュー映像の編集を続けました。
さらに、映像の中に入れる学校の校舎の撮影にも出かけました。
F班 『新しくなったテニスコート』
  映像編集の続きをやりました。
インタビューを入れる際のタイミングなどを考えながら映像を並べました。
ナレーションの録音を始める班も出てきました。完成に向けて作業しています。
ナレーションの構成をじっくり考えます ナレーションを別室で録音しました
ナレーションの構成を
じっくり考えます
ナレーションを別室で
録音しました
12月1日(金) (場所:情報マルチメディア科教室)
発表日を次回(12月15日)に控え、完成に向けてどの班も追い込みの作業となりました。
A班 『大門商店街』
  ナレーション録音や編集を放課後に残って進めました。
今回は、ナレーションと映像を合わせたり、スーパー入れをしたりしました。
あとは、編集の続きをやっていきます。
B班 『My bland』
  「My bland」の授業での生徒さんの作品をパソコンに取り込みました。
スーパーも入り、あとはBGMを入れて完成となりそうです。
C班 『健康』
  放課後残って、映像編集とナレーション案を進めていきました。
今回は、「グラフをどのように見せるか?」「最後はどのように終わらせるか?」など、今後の展開について考えました。
E班 『持田前校長先生』
  作品の「始め方」「終わり方」をメンバーで考えました。
この後は、インタビューにスーパーを入れて、完成となりそうです。
F班 『新しくなったテニスコート』
  作品の流れが出来上がり、スーパーや、BGMを入れていきました。
メンバーの納得がいくまで手直しをして、完成間近となりました。
ナレーションを入れる 作品の内容をチェック
ナレーションを入れる 作品の内容をチェック
次回は、ついに授業内での発表になります。
完成に向けて、各班とも放課後に居残りで頑張っています!
12月15日(金) 作品発表会
今回はついに作品の発表会が行われました!
作品の長さは、1分30秒~2分です。
班ごとに、制作にあたって大変だったこと、工夫した点などをプレゼンテーションした後に、 映像の発表をしました。
【各班紹介(発表順)】
E班 『持田元校長先生』
  元校長先生である、持田先生をインタビューした作品です。
A班 『大門商店街について』
  塩尻市の大門商店街について取材した作品です。
C班 『健康について』
  市民の方に、健康について気をつけていることについてアンケートをとってまとめました。
B班 『My bland』
  武蔵工大の特色である「My bland」という授業を紹介した作品です。
F班 『新しくなったテニスコート』
  塩尻市に新しくできた土のコートを取材した作品です。
 
全班発表後、テレビ信州スタッフから、それぞれの班の講評を行い、どの班にも、「良かった点」や「もっと見たかった点」があり、そのことが伝えられました。
発表後に、一人一人、各班の評価を、星の数で表しました。
星の数は、最高が5つです。
全ての作品の中から、テレビ信州スタッフと先生方との話し合いのもと、1つの作品を選考し、夕方のニュース「リアルタイム」で紹介することになります。
班のメンバーで作品のプレゼンテーションをしました 発表会のようす
班のメンバーで作品の
プレゼンテーションをしました
発表会のようす
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