2021/11/10 「選挙Tube」番外編③

「書きたい名前がないから投票に行かない、ではなく、書きたくなければ何も書かずに投票すればいい」約80人の大学生を前に、私はちょっと突っ込んだ話をしました。今回の衆院選に先立って、長野県内の大学生382人を対象にしたTSB×信州大学共同アンケートの結果について、リモートでの特別講義をした時のことです。

(※写真はテレビ信州YouTube公式チャンネル)

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調査では過半数の学生が政治に「関心あり」と回答。一方で過去3回の国政選挙での長野県内の10代・20代前半の投票率は40%台から下がり続け、今年4月の参議院補選では21%ほど。関心度が投票行動に結びついていないわけです。

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この日、私が学生に話したのが「白票:はくひょう」という選択肢。公職選挙法では、候補者名や政党名以外が記入された投票用紙はすべて無効票となり、当然ながら投票率にもカウントされません。でも何も書かずに投票箱に入れる「白票」は無効票ではあるものの、投票率にはしっかりとカウントされるのです。これはつまり、立候補者の中にも政党の中にも‟政治を任せられる人や党が見当たらない"という有権者の意思表示にもなるわけです。言い換えれば、今の政治に対する‟不信任票"。この白票を知らない若者が意外と多いというのが私の印象でした。

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「投票用紙には何か書かなくてはいけない、ということはありません。書けるモノが無かったら書かずに投票しなさい。それがあなたたちの立派な意思表示です」

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願わくば「投票総数のうち白票が〇〇%を超えたら選挙そのものをやり直す」という制度がこの国にあったら面白いと思いませんか?つまり候補者に対して不信任を突きつけるような。そうなれば政党も政治家自身も、有権者が求める‟切実さ"にもっと気付くような気がするのですが。

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