産地直売の野菜や果物を買うのが好きで、
家人とよくあちこちを巡ります。
農産品の良さが、ある種の直球で伝わってくる、
そんな場所がこの産直だと感じます。
でも、これが食肉となるとそうはいきません。
衛生・安全基準に基づいて都道府県が許可した施設以外では
家畜を肉にする加工・処理が認められていないからです。
その必須施設である食肉処理場が閉鎖された地域では、
地元畜産農家が牛の出荷先に苦慮しています。
「後継者もいないし、牛の行き先まで無くなった」
そんな農家のつぶやきから、この企画取材は始まりました。
取材先は長野県内に留まらず、真夏の古都・京都へ。
そこでは地元京都産の牛肉に匹敵する高い評価が
「信州牛」に与えられていました。
そこから見えてきたのは信州の牛肉・食肉をめぐる
内外の「評価差」と「公と民」の関り方でした。
【写真=京都府亀岡市の牛舎を取材中のスタッフ】
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今年最後の「news every.」(きょう午後6:15~)は
肉牛をめぐる議論の一端を大型特集でお伝えする予定。
知られざる食肉の現場と、信州自慢のブランド牛肉を支える
課題が見えてくるはずです。
この「牛をめぐる議論」、皆さんも是非考えてみて下さい。
61歳で初めての著書が刊行され、
69歳で他界された須賀敦子さん。
書き手としてのあまりに短い生涯に驚かされます。
一方で、随筆家、翻訳者、イタリア文学者、
ボランティア、カトリック信徒と、
多彩な顔を持つ人でもあったそうです。
きのうの『西蔵放浪』(藤原新也・著)に続いて
私が繰り返し手に取る本をご紹介。それが、
『須賀敦子全集』全8巻+別巻(文庫・河出書房新社)です。
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再読、再々読したページに付箋をはさんでいたら、
いつの間にかこんなになりまして(写真下)。
私こと、今月56歳の誕生日を迎えたとはいえ、
須賀さんが初めて本を出した年齢にすら達していません。
何かを始めるのに遅すぎるなんてことはない。
須賀さんの生き方から、そんなことを学んでいます。
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週明け27日から、「マイチャン。アプリ」で
「ゆうがたGet!」出演者がおすすめする
‟年末年始の〇〇〇"がスタート。
そのトップを切るのが私の「本の話」なのです。
小欄掲載の本のほかに、漫画も登場予定♪
よかったら、ちょっと覗いてみて下さい。
奥付を見ると初版は25年以上も前なのですが、
今でも時折手に取る1冊がこれです。
ここに書かれた旅自体は、そこからさらに20年以上も遡ります。
著者はおそらく20代後半から30代。当時、私は小学生だったはず。
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この2年近く、遠出もままならない日々の中で読み返すと、
ヒトが身体ひとつで荒れ野を往くということが
何だか無性に羨ましく思えてくるのです。
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●『西蔵放浪』 藤原新也・著(朝日文庫)
(※西蔵=チベットと読みます)
きょう・あすの2日間は、久し振りに本の話をちょこっと。
よろしければお付き合いください。
車椅子で壁の谷間を進むのは齋藤沙弥香アナウンサー。
この段ボールの壁。実は、災害時の避難所で実際に造られる
仕切り=パーティションを再現したものなんです。
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「歩いてるだけでは気付かないけど、この通路幅、
車椅子だと抜けられませんね」(齋藤アナ)
手で引くタイプの車椅子を操るのは、戦場カメラマンの渡部陽一さん。
去年に続いて、ユニバーサルデザインを考える番組の案内役として
信州に来て下さいました。
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ユニバーサルデザイン(UD)とは、性別・年齢・障害の有無などに
かかわらず、誰もが使いやすいデザイン・仕組みを指す言葉。
今回は「防災・避難」の視点でこのUDを考えてみます。
●『渡部陽一の防災ゼミ~安心避難のユニバーサルデザイン』
●放送:12月18日(土) ごご2時30分~3時
●出演:渡部陽一(戦場カメラマン) 齋藤沙弥香(テレビ信州)
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番組内ではUDの視点で避難所の不備を見つけるクイズも出題。
プロデューサーの私も見つけられなかったポイントもあります!
番組を見ながら皆さんもご一緒に考えてみて下さい。
このところ音楽家の方とご一緒する機会が続く。
きのうはピアニストの辻井伸行さんの演奏会に
場内アナウンス担当でご一緒させてもらった。
「いいな、役得ですね」と何人に言われたことか。
申し訳ありません、ホントに役得です♪
会場の伊那市は、辻井さんにとって初めての土地、
初めての演奏会場だという。
(※写真:リハーサル直前の伊那文化会館大ホール)
今回は、演奏会に先立って地元の親子400人余りに
リハーサルを公開するというプログラムも。
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こちらの場内アナもやらせてもらった私は、
約50分間の繊細にして熱い辻井さんの演奏と
身を乗り出すように聴く子供たちを間近に見て、
その静かな興奮が伝わってくる思いがした。
「すごかった!」「音がきれいだった」(小学生)
子供たちが感激した演奏のほんの一端で恐縮だが、
今夜の「news every.」(18:15~)で感じて頂ければ。