2021/12/27 牛をめぐる‟論"

産地直売の野菜や果物を買うのが好きで、

家人とよくあちこちを巡ります。

農産品の良さが、ある種の直球で伝わってくる、

そんな場所がこの産直だと感じます。

でも、これが食肉となるとそうはいきません。

衛生・安全基準に基づいて都道府県が許可した施設以外では

家畜を肉にする加工・処理が認められていないからです。

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その必須施設である食肉処理場が閉鎖された地域では、

地元畜産農家が牛の出荷先に苦慮しています。

「後継者もいないし、牛の行き先まで無くなった」

そんな農家のつぶやきから、この企画取材は始まりました。

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取材先は長野県内に留まらず、真夏の古都・京都へ。

そこでは地元京都産の牛肉に匹敵する高い評価が

「信州牛」に与えられていました。

そこから見えてきたのは信州の牛肉・食肉をめぐる

内外の「評価差」と「公と民」の関り方でした。

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【写真=京都府亀岡市の牛舎を取材中のスタッフ】

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今年最後の「news every.」(きょう午後6:15~)は

肉牛をめぐる議論の一端を大型特集でお伝えする予定。

知られざる食肉の現場と、信州自慢のブランド牛肉を支える

課題が見えてくるはずです。

この「牛をめぐる議論」、皆さんも是非考えてみて下さい。

2021/12/24 本と年の瀬②

61歳で初めての著書が刊行され、

69歳で他界された須賀敦子さん。

書き手としてのあまりに短い生涯に驚かされます。

一方で、随筆家、翻訳者、イタリア文学者、

ボランティア、カトリック信徒と、

多彩な顔を持つ人でもあったそうです。

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きのうの『西蔵放浪』(藤原新也・著)に続いて

私が繰り返し手に取る本をご紹介。それが、

『須賀敦子全集』全8巻+別巻(文庫・河出書房新社)です。

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再読、再々読したページに付箋をはさんでいたら、

いつの間にかこんなになりまして(写真下)。

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私こと、今月56歳の誕生日を迎えたとはいえ、

須賀さんが初めて本を出した年齢にすら達していません。

何かを始めるのに遅すぎるなんてことはない。

須賀さんの生き方から、そんなことを学んでいます。

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週明け27日から、「マイチャン。アプリ」で

「ゆうがたGet!」出演者がおすすめする

‟年末年始の〇〇〇"がスタート。

そのトップを切るのが私の「本の話」なのです。

小欄掲載の本のほかに、漫画も登場予定♪

よかったら、ちょっと覗いてみて下さい。

2021/12/23 本と年の瀬①

奥付を見ると初版は25年以上も前なのですが、

今でも時折手に取る1冊がこれです。

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ここに書かれた旅自体は、そこからさらに20年以上も遡ります。

著者はおそらく20代後半から30代。当時、私は小学生だったはず。

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この2年近く、遠出もままならない日々の中で読み返すと、

ヒトが身体ひとつで荒れ野を往くということが

何だか無性に羨ましく思えてくるのです。

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●『西蔵放浪』 藤原新也・著(朝日文庫)

  (※西蔵=チベットと読みます)

きょう・あすの2日間は、久し振りに本の話をちょこっと。

よろしければお付き合いください。

2021/12/17 意外と気付かない......

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車椅子で壁の谷間を進むのは齋藤沙弥香アナウンサー。

この段ボールの壁。実は、災害時の避難所で実際に造られる

仕切り=パーティションを再現したものなんです。

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「歩いてるだけでは気付かないけど、この通路幅、

 車椅子だと抜けられませんね」(齋藤アナ)

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手で引くタイプの車椅子を操るのは、戦場カメラマンの渡部陽一さん。

去年に続いて、ユニバーサルデザインを考える番組の案内役として

信州に来て下さいました。

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ユニバーサルデザイン(UD)とは、性別・年齢・障害の有無などに

かかわらず、誰もが使いやすいデザイン・仕組みを指す言葉。

今回は「防災・避難」の視点でこのUDを考えてみます。

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 ●『渡部陽一の防災ゼミ~安心避難のユニバーサルデザイン』

 ●放送:12月18日(土) ごご2時30分~3時

 ●出演:渡部陽一(戦場カメラマン) 齋藤沙弥香(テレビ信州)

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番組内ではUDの視点で避難所の不備を見つけるクイズも出題。

プロデューサーの私も見つけられなかったポイントもあります!

番組を見ながら皆さんもご一緒に考えてみて下さい。

2021/12/13 辻井さん、伊那へ

このところ音楽家の方とご一緒する機会が続く。

きのうはピアニストの辻井伸行さんの演奏会に

場内アナウンス担当でご一緒させてもらった。

「いいな、役得ですね」と何人に言われたことか。

申し訳ありません、ホントに役得です♪

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会場の伊那市は、辻井さんにとって初めての土地、

初めての演奏会場だという。

(※写真:リハーサル直前の伊那文化会館大ホール)

今回は、演奏会に先立って地元の親子400人余りに

リハーサルを公開するというプログラムも。

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こちらの場内アナもやらせてもらった私は、

約50分間の繊細にして熱い辻井さんの演奏と

身を乗り出すように聴く子供たちを間近に見て、

その静かな興奮が伝わってくる思いがした。

「すごかった!」「音がきれいだった」(小学生)

子供たちが感激した演奏のほんの一端で恐縮だが、

今夜の「news every.」(18:15~)で感じて頂ければ。

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