お盆に戻ってきた先祖が迷わず家に辿り着けるように。
そんな意味があるのだという。言われてみれば
あのほんのりと朱い色は、たしかに提灯の色とも重なる。

迎え盆のきのう、実家の仏壇に鬼灯(ほおずき)を飾った。
私が小さい頃は毎年やってくる「お盆の色」だったが、
いつの頃からか飾るのをやめてしまった。
昨年、父が他界して初めてのお盆(新盆)を機に飾ったら、
母が随分と懐かしがり喜んでくれた。
で、今年も生花店で買い求めた。
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一説では、身体を持たない先祖がお盆の間に身を置く場所が
この鬼灯の空洞の中なのだという話も聞いた。
仏間で提灯のような朱色を見ていると、
ふと表の酷暑もしばし忘れる気がした。
言い出しっぺの木下歌織アナウンサーが
最初に白羽の矢を立てたのが、私でした。
「秀一さん、怖い朗読やってみません?」


YouTubeでの動画配信なので録音時もちょっと気張って、
旅先の民俗学者という雰囲気をつくってみました。
挑んだのは、私自身が愛読する『遠野物語』(柳田国男)。
テレビ信州公式YouTubeチャンネルで配信始まってます。
https://www.youtube.com/watch?v=NF0xtVvgoJ8
仕掛け人・木下アナの朗読も公開中。涼んでみて下さい。
標的は当時の国鉄長野機関区(現・長野駅周辺)、
長野市大豆島にあった長野飛行場(1990年廃止)、
そして現在の篠ノ井高校周辺にあった航空機の
部品製造工場だったという。
1945年8月13日の「長野空襲」体験者の手記を読む
朗読会が今月半ばに近付いてきた。
記録集などから4編を、僭越ながら私が朗読する。
(※資料提供:長野県図書館協会)
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ともすれば役所や軍が保存する公的・公式な文書が
主になりがちの「戦争記録」ではなく、
体験者=住民が書き残した文章だけに
かえって生活感と恐怖感が伝わってくる。
どう読み、どう伝えるか?責任の大きな朗読会、
そんな気がしている。
猛暑、というより酷暑お見舞い申し上げます。
私のように報道番組を長くやっていると
ダークスーツのイメージが定着しがちですが......、

淡い色の涼し気なジャケット、いかがでしょう?
実はこれ、タレントの峰竜太さんから頂いたもの。
正確に言うと「おさがり」なんですが、
峰さんが大事に着ていらしたものらしく
傷みも崩れもまったくありません。しかも私の体形にピッタリ♪
今週は周りに見せびらかしながら出演しようと思っています。
峰さん、有難うございます。酷暑ご自愛下さいませ。
「最近、なに読んでますか?」
朗読会で以前ご一緒したフリーアナウンサー氏からこんな便りが届いた。
机上に積んだままの何冊かと、鞄に入れっぱなしの何冊かを引っ張り出して
とりあえず積み上げてみた。著者もジャンルもバラバラですね。

「義務的に」読む仕事上の本と、「好きだから」読む個人的な本。
両者の間を行ったり来たりする道草的な読書なので、
分野が定まらないのは仕方ないのかもしれません。
普段「声に出して読む」のが生業ゆえ、「読む」という2文字に触れると
どうも仕事の影がチラついてしまうのです。やれやれ。