
午後2時、学食で遅めの昼をとっていてふと気付く。
いつもの同時刻に比べて随分と賑やかである。
教科書を広げて「あーでもないこーでもない」と議論する集団。
パソコンを開いて真剣な眼差しでキーボードを叩きつつ
魚のタルタル定食をほおばる女の子。
そうか、学内は期末テストの期間である。

信州大学で受け持つ私の前期講義15週が終わった。
かくいう私も、間もなく教え子たちのレポート添削を始める時期。
斜め向かいの席では、ジャージ姿の男の子が今どき少なくなった
紙のノートとペンを手に、外の深緑をぼんやりと眺めている。
頑張れ大学生!ここを乗り切れば夏休みだぞ☼

梅雨入り翌日の報道フロアをTシャツ姿で軽快に動き回り、
ニュースの準備に余念がない寺澤達哉キャスター。
実は彼、心の内はかなりソワソワしている(はずである)。
何を隠そう、今夜放送の日テレ系全国ネット
「千鳥かまいたちゴールデンアワー 全国アナ41名大集合」
(午後7時~)に出演するのである。自称「日本一?おしゃれなアナ」
として仕事場から自宅の中まで取材カメラが入り込む事態に!
先日のロケ風景を遠目にチラっと見た私には、
インタビューされる彼の少々ぎこちない笑顔が印象に残った。

番組放送まで4時間半。きょうの彼はどことなく無口である。
しかも、当の「千鳥かまいたち......」直前の県内ニュースは
寺澤キャスター本人が生出演しているという豪華?二本立て構成!
その「日本一なおしゃれ」(あくまで自称です、念のため)を
今夜はとくとお楽しみ下さいませ♬
今あらためてスタジオの写真を見なおすと、
結構な「場末感」あふれた風景だなと思う。

先月、3週間にわたって生放送した「昭和百年」をめぐる
写真クイズのコーナーで、「昭和大好きオジサン」なる
天の声(生ナレーター)をつとめさせてもらった。
スタジオの隅に急ごしらえした影アナ席から
出演者の面々と声だけで会話しつつ、クイズを出題する役目。

中には、私自身が幼少時に祖父に連れてきてもらったデパートの
モノクロ写真があったりして、少しばかり胸がキュンとする
コーナーでもありました。
このゴチャッとした隅っこ感も、ある意味「昭和」っぽいかも。
産地表示は「国産」のみで都道府県名の表記なし。
初めて目にするシンプルな袋のデザイン。
諸々の状況から、おそらく備蓄米であろうと推察し
1袋購入してみた。価格は5kgで税抜き3,990円也。

研ぐ際の手触りは、ごくごく普段の県産米と同じ。
水加減を気持ち多めにして、炊飯器で炊きあげること48分。
「美味しいじゃんか、これ!」というのが食した第一印象だった。
✽
いかんせん価格は月初めより90円安い(5㎏)という微妙な変化。
備蓄米放出のニュースから何カ月経ったのやら。
米が行き渡らないから価格が下がらない、と言うが、
そもそもこのご時世、配送トラックが足りないのは
最初から把握できるであろう話であり、
問題が出る度に「できない理由」を説明されるのは
何だか後出しジャンケンを見せられているような気も。
✽
主食たるコメの流通ひとつ把握できない状況を見ていると、
「農水省解体」の見出しが躍る週刊誌に
つい手を伸ばしたくなってしまうのですが。
保育園が終わる時間、迎えに来た祖父の自転車が
私を乗せたまま家に向かわず街中のバス発着所の方へ
坂を下っていくと、それだけでワクワクしたのを思い出す。
向かう先は長野市内にあったデパートの屋上遊園地。
月に1度か、2か月に1度くらいだったろうか。
田舎暮らしの私にとって最高のご褒美だった。

きょうの「ゆうがたGet!every.」に登場した
昭和48年の長野丸光のモノクロ写真は、
遠い日の祖父の思い出が重なって見えた。
回る珈琲カップ、ミニゴーカート、スマートボール。
かつての屋上遊園地があったビルはすでになく、
今は老舗放送局の巨大なアンテナが街並みを見下ろしている。