
5日間で全国から30万人以上が来場する一大イベント。
私たちが取材した「全国和牛能力共進会鹿児島大会」が、それです。
和牛日本一を目指して長野県から挑んだ和牛農家と、
下伊那農業高校の生徒たちの約5か月間の記録が放送されました。
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でも、子牛から育ててきた1年、2年の歳月からすれば
カメラが捉えたのはほんの一部にすぎません。
でも、そこから感じられたのは「牛が可愛くて仕方がない」
「牛は家族。だからこそ高く評価して、高く買って欲しい」
という生産者の思いでした。

大会を最後に飼育から引退した高校3年生の言葉。
「牛と一緒に過ごせてよかった」
「食に対する見方が変わった。スーパーに並ぶものを見ても、
ああ、苦労して作られてここに並んでるんだって」
1人の女子生徒が、牛の背を撫でながらぽつんと呟いたひと言が
今も忘れられません。
「この子(牛)といる時間は、宝物なんです」
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そんな大切な時間の片隅に、一緒にいさせてもらったこと、
本当に感謝しています。
正直、最初はちょっとコワイと思ってました。
あの巨体、力こぶ、体重、鼻息。
でも、農場に通ううちにそのイメージは大逆転しました。

牛舎の脇で作業を撮影していると誰かが私の服を引っ張る。
ふと見れば、母牛が服の裾をくわえているのです。
「ねえ、何撮ってるの?」と言わんばかりの仕草と
その瞳の可愛らしい事と言ったら♡
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そんな牛たちを育て、全国の大舞台へ送り出す畜産農家の
「夢」を追った番組が、今週末放送です。
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●「チャンネル4 ~育て、挑む 牛飼いたちの大舞台」
●12月10日(土) あさ9:30~
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牛飼いとは、牛に愛された人たちなのだと実感します。
こんなことをずっと続けていたら
いつかやらかすだろうな、とは思っていました。
でも習慣とか性癖というのは怖いもので、
そのうちそのうち、と思っていても直らない。
で、やらかしてしまいました・・・・・・。

湯船に浸かりながら束の間ウトウトしただけなのです。
あっと気付いた瞬間、手にした文庫本は湯の中に💦
で、今朝から天日干しで乾かしている始末です。
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風呂場に本を持ち込むという罪な行状に、
それ見たことかと言わんばかりの罰が下った昨夜。
読んでいた本は奇しくも ↓↓↓

『罪と罰』(ドストエフスキー著・岩波文庫)。
なんか漫画みたいな話ですね、これ(-ω-)/
原田美枝子さんという俳優に憧れたのは
中学の頃だったでしょうか。
ドラマ、CM、映画と、様々な場面で拝見してきた
原田さんが、老いとともに徐々に記憶を失っていく......。

映画『百花』の川村元気監督(写真右)にお話を伺う機会を得ました。
‟百の花"というタイトルの意味、生きること、老いること、
そして家族、記憶ということ。
柔らかな口調で話される監督ご自身のお祖母様との記憶が
この映画にはこめられていることを知りました。
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老いは誰にも避けられない、誰もが通らねばならない道。
それが「記憶」というフィルターを通して、実に柔らかく、
温かく描かれているという印象でした。
試写会のスクリーンを観ながら、なんど涙を拭ったことか。
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川村監督へのインタビューは、あす9日の「ゆうがたGet!」で放送。
映画も同じくあす劇場公開されます。
原田美枝子さんの息子役に菅田将暉さん、その妻役は長澤まさみさん。
花火のシーンは、信州・諏訪湖畔で撮影されています。
大好きな原田さんに会いに、また劇場に足を運ぼうと思っています。
「坂の上から下の田圃道まで、もう県外ナンバーが大渋滞でね」。
思いがけぬ大混雑と反響に戸惑いつつも、主人公は
前々日のドラマの印象を、ぽつぽつと語ってくれた。

8月27日(土)に放送された「24時間テレビ」スペシャルドラマは、
上田市の戦没画学生慰霊美術館「無言館」とその館主が主人公。
浅野忠信さん演じた館主の窪島誠一郎さんを、放送後に訪ねた。
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「(来館者は)何だか絵を見るんじゃなくて、僕の顔を
見に来てるみたいな。主人公になるって複雑だよねえ」
ドキュメンタリーでなく、実話に基づくドラマの場合、
登場人物や設定は実名だが、役者さんが演じる以上は脚色も入る。
窪島さん自身、ドラマの主人公になったのは2度目だという。

「無言館を知ってもらうためには必要な事。感謝します」
桜の季節、控え目な言葉でドラマ化を了解して下さった窪島さん。
放送を終えた後も、控え目に感想を語るその口調に、
館主としての意志と矜持を見る思いがした。
25歳になった無言館。館主はこの秋、81歳の誕生日を迎える。